エチオピア ダナキルデプレッション

私は南アフリカのヨハネスブルグにオフィスを構えるジャパンアフリカトラベルのコーディネーターとして働いています。コーディネーターという職業柄、アフリカ中を広範囲に渡って旅しています。これは、私が最近テレビの取材で訪れたエチオピアにあるダナケルデプレッションについてのお話です。

ダナキルデプレッションまでは、四輪駆動車に乗って移動します。世界で一番暑い場所の撮影を行うため、ダナキルデプレッションを訪れたのは灼熱の暑い時期。熱いだけではなく、乾燥していて、常に熱風が吹いているため、常に熱したキッチンオーブンの前に立ち、オーブンの扉を開けヘアドライヤーの温風を顔に吹き付けられているような暑さです。砂漠を長い列になって歩くラクダの一行は、南アフリカ、タンザニア、ガーナなどの他のアフリカ諸国とは違う光景に息をのみます。ラクダのキャラバン撮影のため、ラクダの後ろをついて歩いて行くと、数メートル歩かない間に暑さで頭がぼーっとしてきます。ラクダは近くで見るととても背が高く、重い荷物を文句もあまり言わずに運んでいる姿に感心します。ダナキルデプレッションでは、現地人によって塩の採掘がされており、採掘された塩はラクダによって町まで運ばれていきます。この作業はとても原始的で、大昔から同じ方法で行われていると言われています。木陰や屋根のない炎天下で塩を掘り、何日もかけて砂漠を旅し塩を運ぶ人々、ラクダやロバに頭が下がります。

あまりの暑さに、カメラ機材はタオルを巻いていないと、熱くて手で持てなくなります。撮影隊を悩ませたのが砂です。常に風が吹いているこの地では、カメラやその他機材を砂から守ることが重要です。テープを張ったり、布を巻いたり、ビニール袋に入れたり、スーツケースや車を収納場所として使ったりしました。夜になっても吹きつける風は、一向に涼しくならず熱風です。水シャワーを浴びた後も、髪の毛や洗った衣類はすぐに乾き、ドライヤーいらず。ただ、砂まみれですぐに熱くなりますが。砂漠のような僻地で一番大切なことは、水を飲みご飯をもりもり食べることです。暑さと不快感で食欲がおちるのは当然ですが、そこで食べなければ仕事ができません。ダナキルデプレッションでの滞在中に体重が増えたことは、撮影隊だけではなく現地エチオピア人も驚いていました。これはいまもよく覚えているコーディネーターとして自慢できることの1つです。

世界で一番暑い場所、ダナキルデプレッションやエチオピアに関する更なる詳しい情報はジャパンアフリカ(http://www.japanafrica.jp/)までお問い合わせ下さい。